失業手当の支給対象拡大:自営業者向け拡大では足並み揃わず

マクロン大統領は、失業手当の支給対象を拡大することを選挙公約に掲げており、その実現に向けた関係者間の協議が始まっている。▽解雇ではなく辞職の場合にも失業手当を支給する、▽自営業者にも失業手当を支給する、の2点が主要な改正ポイントとなる。具体的な受給資格の設定をどうするかが、改正の費用を決める上で重要になるが、辞任の場合にも増して、自営業者への失業手当支給は導入が特に複雑になると見られている。自営業者は国内に280万人を数えるが、自営業者と一口に言ってもその実態は多様であり、医師や弁護士、看護師など失業とはおよそ無縁な職がある一方で、収入が不確かで、多くの場合は従業員と掛け持ちの自営業者もおり、また、特に最近では、ウーバー(配車サービス)やデリバルー(フードデリバリー)などと契約する、実質的には従業員と変わらないような名目上の自営業者も多い。こうした様々な層がいずれも納得するような制度を作るのは至難の業で、特に、失業手当支給の前提として失業保険料を徴収するとなると、反対論や消極論が各方面から噴出するものと見られている。