相対的貧困率、2016年に改善

10月17日発表のINSEE統計によると、フランスの相対的貧困率は2016年に13.9%となり、前年の14.2%からわずかに改善した。この統計では、貧困線を所得水準の中央値の60%と設定。これは独身者について月額1000ユーロ程度に相当する。貧困線以下で生活する人が全体に占める割合は、2011年のピークからでは0.7ポイント低下しているが、経済危機が発生した2008年以前の水準に比べると0.7ポイント高い数字に留まっている。
足元の改善は、所得再分配の政策の効果によるところが大きい。RSA(生活保障の一種)の就労者向け支給部分の底上げや、一定水準の所得以下の勤労者向けの社会給付「就労手当」により、貧困線以下に陥らなくて済む世帯がわずかに増えたものと考えられる。特に、単親世帯と18-24才の就業者で相対的貧困率の低下が目立った。また、同様の理由から、貧富の差は全体として緩和され、所得上位10%と下位10%の所得格差は3.4倍となり、前年の3.5倍から縮小した。
なお、マクロン大統領は同日、「貧困撲滅のための国際デー」にちなんで、大統領府に関係当事者らを集めて会合を開いた。大統領はこの機会に、「子どもと若年層の貧困予防」を目的とする戦略策定を予告。6ヵ月をかけて協議を行い、戦略をまとめると説明した。具体策や予算に関する言及はなかった。