タピ事件:賠償金返還命令が最高裁で確定

最高裁は18日、実業家のベルナール・タピ氏に対して、同氏が得た賠償金4億500万ユーロを返還するよう命令する判決を下した。下級審の判決を支持、これで返還命令が確定した。
タピ氏は、保有していたアディダス(スポーツ用品)の売却を国有銀行クレディリヨネに依頼したが、クレディリヨネがこの取引で不当な利益を取得、自らはこれで損害を被ったと主張し、クレディリヨネの清算機関CDRとの間で争った。紆余曲折の末、仲裁裁判を利用した紛争解決の手段が採用され、仲裁判事らは4億500万ユーロの賠償金をタピ氏に与える旨を2008年に決定した。その後、仲裁判事とタピ氏の間に癒着があったことが判明、仲裁裁判の決定は2016年6月に最終的に取り消され、これと並行して、裁判所が下した賠償金の返還命令が、今回の最高裁判決により最終的に確定した。
2008年に支払われた賠償金のうち、本体の賠償分(諸税や負債を控除後)で現在も資産として残っているのは1億150万ユーロ分。うち9700万ユーロ分は、仲裁裁判における不正容疑の捜査の過程で差し押さえの対象となっている。このほか、4500万ユーロ分の慰謝料部分については、地方紙プロバンスの買収などに投じられている。なお、タピ氏本人は現在、自己破産状態で、保有する会社はいずれも民事再生手続きの適用下にある。