SFRプレスの進撃に警戒論も

通信事業者SFR(アルティス傘下)が始めた新聞・雑誌の配信サービス「SFRプレス」が、業界において無視できない存在に成長している。同サービスに合流する新聞・雑誌が増える一方で、通信事業者に販路を抑えられて、独立性を失うことへの警戒感も根強くある。
SFRはこのサービスを2016年4月に開始。月額19.90ユーロで閲覧無制限のサービスを提供しているが、SFRの加入者(固定・携帯)の場合、大部分の料金プランに自動的に組み込まれている。現在は、新聞・雑誌65タイトルが提供されており、この中には、SFR傘下のリベラシオン紙やレクスプレス誌のほか、パリジャン紙やジュルナルデュディマンシュ(日曜紙)、パリマッチ(写真誌)など他社の取次も多く、最近ではルフィガロ紙とフィガロ・マガジン誌なども加わった。自前で配信するよりも容易に読者数を増やせることが歓迎されている。
ただ、ルモンド紙や週刊誌ルポワンなど、合流を拒んでいる紙誌も多い。ルポワン誌の場合、紙版を1号4.5ユーロ、電子版を月額9.9ユーロで販売しており、「SFRプレス」が閲覧1件当たりで40ユーロセントしか報酬を渡さないのは明らかに安すぎると主張している。また、「新聞・雑誌はタダ」という印象を読者に与えるのは危険だとも主張している。