昏睡状態の幼児、延命治療停止を行政最高裁が差し止め

昏睡状態が続いているマルワちゃん(15ヵ月)の延命治療維持の是非を問う行政訴訟で、行政最高裁(コンセイユデタ)は8日、両親の主張を認めて、治療停止は不当とする判決を下した。
マルワちゃんはウィルス感染症でマルセイユ市内の公立病院に入院。病院側は、脳の機能が非可逆的に損傷したと診断。回復の見込みがないことから、クレイ・レオネティ法(ターミナルケアなどについて定める)に基づいて、呼吸機能維持装置の使用を停止し、死に至らしめることを去る11月4日に決めた。これに両親が抗議して、決定の差し止めを求める行政訴訟を起こし、2月8日にはマルセイユ行政裁が両親の主張を認める判決を下した。病院側はこれを不服として上訴したが、行政最高裁も下級審を支持、病院側の訴えを退けた。
クレイ・レオネティ法によれば、延命治療の打ち切りの決定は、両親など近親者の意見を聞いた上で、医師団が下すことになっている。行政最高裁は、今後の回復の見込みについては不確実性があると認定、両親が打ち切りに反対していることも踏まえて、病院側の決定を差し止めた。
判決については、医師団に決定を委ねた法の精神に即していないとの見方がある一方で、両親が反対している以上、裁判所が許可したとしても、打ち切りの決定を実行するのは事実上困難であるという声も聞かれる。