国語文法教育を巡る新たな論争

昨年9月の新学年からの国語文法教育の新方針が論争の対象となっている。反対派は「述語」概念の導入を批判している。
フランス語の場合、性数一致と動詞の活用に関する規則が比較的に複雑であり、これをどう教えるかという問題が、新方針と「述語」概念の導入の背景にある。性数一致とは、名詞の性(男性名詞と女性名詞がある)に応じて、それに係る形容詞や過去分詞などが変化するという規則で、動詞の活用においても、人称と数により動詞の形が変化する。新方針は、小学4年生から中学1年生までの3年間(小学校は5年生につき中学1年生は日本の小学6年生に相当)については、動詞とその補語を「述語」との名称の下で一括りに認識させ、文章を主語のグループと述語のグループに大別できるようにした上で、それぞれのグループの中の性数一致と、主語と動詞の間の関係(動詞の活用)の規則を覚えさせることを優先する旨を定めている。次いで、中学2年生(日本の中学1年生に相当)から、直接目的語という概念を導入し、「助動詞+過去分詞」の構成の複合形の動詞活用における過去分詞の性数一致の規則(直接目的語が過去分詞に前置されている場合に性数一致が必要)を習得させるという形になり、段階的に複雑な文法規則を教えるという理念に基づいた改正となっている。
これに対して反対派は、新しい概念をむやみに子供の教育の現場に持ち込むのは百害あって一利と主張。また、過去分詞の性数一致の規則習得を先送りにするのは教育の敗北であってレベル低下を招く一方だとも主張している。