美術商ウィルデンシュタイン一族、脱税容疑裁判で無罪に

パリ地裁は12日、美術商一族の子孫であるギー・ウィルデンシュタイン氏らを被告人とする組織的脱税・資金洗浄容疑の裁判で、被告人らに無罪判決を言い渡した。
ウィルデンシュタイン家は19世紀に遡る美術商の一族。2008年に死去したアレクの甥にあたるギーをはじめとする相続人らは、オフショアトラストに資産を集める形で脱税をしていた疑いで起訴された。2011年の法改正により、オフショアトラストに保有する資金については相続時に申告を義務付けられたが、被告人らはそれより前、2001年のダニエル(ギーの父に当たる)の死去と2008年のアレクの死去時の相続について、架空のトラストを用いた脱税の容疑で起訴された。パリ地裁は検察が提起した事実関係を認めた上で、架空のトラストであることを証明する義務は検察側にあるが、証拠が示されていないとする被告人側の主張を認めて、無罪判決を下した。
ウィルデンシュタイン一族はこれとは別に、税務当局から5億ユーロの追徴金の支払いを求める民事訴訟の対象になっている。また、警察当局からは、ナチスドイツが没収した美術品を所蔵している問題で追及を受けている。