フランス経済、2017年の先行きは

2017年の仏経済の先行きについては、慎重な見方をする専門家も多い。全体として、2016年(通年成長率は1.2%の見込み)よりも良好に推移することが望まれるものの、懸念材料も多い。
2016年には、家計による住宅投資が回復し、これが経済成長の原動力の一つになった。住宅関連支出は経済危機を契機に冷え込み、2008年から2014年にかけては25%近く減少、2015年にも0.8%減を記録していたが、2016年には回復に転じた。企業では、ユーロ安(対ドルで6ヵ月間に10%近く低下)が追い風となり、輸出が回復したのが好材料となった。1月6日発表のINSEE統計によると、工業部門で営業利益の改善を見込むと答えた企業が占める割合は、過去最高となった2016年6月に次ぐ高水準を記録している。
ただ、原油価格の上昇とこれに伴うインフレ率の上昇、さらに金利の上昇が進むと、今後に企業のビジネス環境は悪化する恐れもある。とはいえ、失業率がまだ10%近くと高い(2017年6月末に9.8%の見込み)ことから、賃金上昇圧力は高くなく、賃金上昇が物価上昇を招くという展開は当面はないと考えられる。