臓器提供に関する制度が改正に

年頭から臓器等移植に関する新制度が施行された。反対の意思表示がない限り、臓器提供に応じたとみなすという原則が一段と強化された。政府は新制度の導入により、遺族による臓器提供の拒否がなされる割合を、現在の32.5%に対して、3年以内に25%まで引き下げることを目指す。
フランスでは以前から、生前に反対の意志表示をしていない人について、臓器提供に応じたとみなすという原則が適用されているが、実際の現場では遺族が反対するケースが多く、この原則の踏み込んだ適用はなされていない。新制度では、原則を適用しやすくする目的で、一連の改正が加えられた。まず、臓器提供に反対の意志表示をした人を網羅したリストへの登録が容易になり、1月23日からはインターネットを通じた登録が可能になる。また、臓器等の種類を指定し、一定の臓器のみの提供を拒否することも可能になる。リストに登録されていなくても、臓器提供を拒否する人は、生前に書面にてその旨を確認しておけば、遺族がこれを用いて臓器移植に反対することができる。生前に口頭で遺族に拒否する意志を示していた場合も同様だが、この場合は、遺族が拒否の言葉を転記した書面を作成し、これに署名することが必要になる。実際の現場では、遺族が明確に拒否する限りは、今後とも臓器移植が強制されることはないが、制度の明確化を通じて、家族で話し合い、意志を伝えあう慣行が定着すれば、遺族が感情的になり反対するケースが減るものと期待されている。