書き取り試験の成績、この数十年で顕著に低下

フランス語教育にはディクテ(書き取り)と呼ばれる定番の練習・試験がある。教員が数行の文章を読み上げ、生徒がそれを書き取るというもので、間違いがあるたびに減点される。採点は20点満点で行われる建前なので、うっかりしていると平気で0点とかになる。かく言う筆者もこれが大の苦手で、毎回先生が失笑するような体たらくだった。しかし、最近では、子どもの書き取り能力が鈍っていることが問題視されるに至っており、このほど教育省が発表した定点観測調査の結果も、そうした能力後退を客観的に裏付けている。この調査では、小学校最上級(5年次)を対象に、同じ難易度・同じ量(67字)の書き取り試験を行い、その結果を比較した。2015年には生徒一人当たりで平均17.8個の誤りがあったが、この数は、1987年に10.6個、2007年に14.3個と、年を追うごとに増えている。25個以上の間違いを犯した生徒の割合も、1987年の5.4%に対して、2007年には11.3%、2015年には実に19.8%に増えている。問題はさほど難しいものではなく、難語の類は含まれていないが、文法上の規則の運用と内容の理解を必要とするものとなっているのだそうで、そのせいか、単語の綴りの間違いはむしろ少な目で、主語と動詞の性数の一致や過去分詞の性数一致あたりが主な泣き所であるという。書かれた文章の理解を問う別の試験の成績は悪化していないといい、規則に従って文章を書くという点に難があるらしい。今ならこいつらに勝てる、私はふとそんな気がした。