定年年限の引き上げには経済成長促進効果も=国庫局報告書

労使代表などによる諮問機関である年金方針評議会(COR)は10月12日に会合を開き、年金改革に伴う経済効果を検討する。この機会に、国庫局は影響評価の報告書を提示する。定年年限の引き上げが経済効果の点では最も有効だと結論する内容であるという。
年金収支の改善には、定年年限の引き上げ、給付の抑制、保険料の収入増の3つの方法が考えられるが、このうち、経済効果の点では定年年限の引き上げが最も有効で、64才まで定年年限を引き上げた場合(現在は、2017年中に同年限を62才まで段階的に引き上げる改革が進行中)では、20年後の国内総生産(GDP)を1.4%押し上げる効果が得られる。定年年限の引き上げと同じ収支改善効果を達成する場合、保険料の増額でこれを実現するなら、GDPは逆に0.4%減少し、失業率も20年後に0.3ポイント上昇する。給付の抑制では、10年後にGDPが0.3%減少、20年後には影響がゼロとなる。20年後の失業率への影響はゼロとなる。
報告書によると、定年年限を1年引き上げるごとに、将来的にGDPを0.7ポイント拡大する効果が得られ、雇用数も将来的に20万人増加するという。大統領選に向けた共和党の公認候補選びでは、主要候補が揃って定年年限の引き上げを公約に掲げているが、この報告書はそうした主張を裏付ける内容となっている。