モンペリエでバージル展

モンペリエのファーブル美術館でフレデリック・バジール(1841-1870)の特別展が開催中。バジールはルノワールなど印象派の代表的画家と同世代だが、普仏戦争に従軍して1970年に28才で夭折しており、残された作品は、未完成のものも含めて絵画とデッサン帳面60点程度と多くない。モンペリエはバジールの故郷であり、今回の特別展が企画された。現存の作品を数多く集め、同時代の作品も参考展示し、印象派前夜の芸術の一つの方向性を再構成することに成功している。バジールは特に、マネの「草上の昼食」(1863年)の影響下で、野外に人物像を配して現代生活を活写することを指向。極端な写実主義の手法により、心地よいはずの夏の水浴の風景を空虚に描き出した「夏の情景」(1869年)など、どことなくデイビッド・ホックニーを思わせる、時代を超越した作品を残した。
ファーブル美術館での特別展は10月16日までで、その後、11月から2017年3月まではパリのオルセー美術館に会場を移し、その後はより小さい規模で米ワシントンのナショナルギャラリーにも巡回する予定。