仏観光業、テロで打撃

この夏の観光シーズンはテロなどの影響で極めて厳しい状況になっている。パリを訪問する外国人観光客数は今年に入って15%程度の大幅減を記録している。テロに加えて、一連のストや労働法典改正法案反対などデモ時の暴力的な衝突といった事案により、パリのイメージが低下していることが背景にあるとみられる。パリのホテルの客室稼働率は、欧州サッカー選手権(ユーロ2016)の開催期間を含めて、80%を顕著に下回る水準で推移している。調査会社のMKGは、仏観光業の2016年成長率を下方修正し、「前年並み」から「マイナス6%」へ引き下げている。年頭と11月に大規模なテロ事件が発生した2015年にも、外国人観光客数は8450万人に上り、過去最高記録を更新したが、今年の状況はかなり厳しいものとみられている。観光業はGDPの7%を占め、直接・間接に200万人を超える雇用を数える重要部門で、仏政府は観光部門の支援策(一時帰休、公租公課の納付延期、公的投資銀行BPIフランスによる融資など)を10月にも導入する予定。