スペイン:サンチェス内閣が発足

スペインでは、ラホイ右派内閣の不信任案可決を経て、社会労働党(PSOE)のサンチェス党首を首相とする左派内閣が6日に発足した。サンチェス党首は、左翼政党のポデモスから地方の民族主義小政党に至る、主張がそれぞれに異なる様々な勢力から、反ラホイという一点で協力を引き出し、不信任案を可決させることに成功したが、組閣人事では、社会労働党以外の政治勢力からは人材を登用せず、党内の人材と市民社会の代表だけで内閣を樹立した。男性6人、女性11人という、欧州諸国中でも最も女性の割合が高い内閣とし、人材としては親欧州派を揃えた。科学相には宇宙飛行士で研究費の削減に反対する運動で知られたペドロ・ドゥケ氏を起用、法相には、テロ事件を専門とする検事のデルガド氏(女性)を登用した。新設のエコロジー移行省のトップには、科学者のリベラ氏(女性)が起用された。外相には、欧州議会議長を務めた経験があるボレル氏が任命された。ボレル氏はカタルーニャ州出身で、スペインの統一擁護と独立運動に対する厳しい姿勢で知られる。また、内相には、やはりバスク地方におけるテロに厳しく対峙したことで知られるグランデマリアスカ元判事が任命されており、これらの人事は、地方主義の小政党に対して安易に妥協しない姿勢を示したものとして注目される。350議席中わずかに84議席を有するだけの少数政権だが、サンチェス首相は、新鮮なイメージで批判をかわしつつ、社会労働党の党勢回復の目指す構えとみられる。