フィリップ首相、指名から1年

フィリップ首相は5月15日、指名からちょうど1年目を迎えた。首相は昨年5月、就任したばかりのマクロン大統領により起用された。マクロン大統領は中間層を糾合した新政治勢力を率いて当選を果たし、首相としては、共和党(保守)に所属のエドゥアール・フィリップ氏を起用した。フィリップ首相は大統領選では、共和党の予備選で敗れたジュペ元首相を支持しており、ジュペ元首相の敗退後は鳴りを潜めていた。首相はルアーブル市(ノルマンディ地方)の市長を務めていたが、ジュペ元首相の敗退後には、民間部門での就職先を探していたとも言われる。マクロン大統領は、左右の対立を超えて新たな政治勢力の結集を図る姿勢を強調する目的もありフィリップ首相を起用。首相は、「大統領が政策方針を決め、首相が率いる内閣がそれを実行する」という役割分担を引き受け、「作曲家ではなくオーケストラの指揮者」という立ち位置で分を守って政局運営に当たり、これまで大過なく改革路線を進めてきた。鉄道改革をはじめとする一連の改革が正念場を迎える中で、真価を問われる時期に差し掛かった。
フィリップ首相は、マクロン大統領が率いる与党「LREM」には合流せず、共和党との間で微妙な関係を保っている。LREMの側でも、共和党内で党の方針に失望した勢力を束ねる受け皿になると考えて、首相の立場を容認している。