パリ・オペラ座界隈で12日にテロ事件、1人が死亡

12日夜にパリのオペラ座界隈でテロ事件が発生した。刃物を持った男が通行人らを襲撃、1人が死亡し、4人が負傷した。犯人の男は現場に急行した警官隊により射殺された。「イスラム国」は13日にこの事件の犯行声明を発表、犯人の男の動画をあわせて公表した。
事件は12日の21時前に発生。日本料理店も多いサンタンヌ、プティシャン、サントーギュスタン通りに囲まれた地区で、通行人が刃物で次々に襲われた。男は「アッラーアクバル」と叫びながら、刃渡り10cmの刃物で通行人を襲撃、通報を受けて事件発生から10分後に駆け付けた警官隊により、モンシニー通りで射殺された。
当局の捜査により、犯人の男は、ハムザ・アジモフ(20)と判明。犯人はチェチェン出身で、家族と共にフランスに移住し、フランス国籍を取得していた。ストラスブール近郊に居住していたが、1年ほど前から、パリ18区の月極め住宅に家族と共に居住していた。アジモフは2016年に、当局の要注意人物リスト「Sファイル」に登録されていたが、特段の監視対象にはなっていなかった。当局は事件後、アジモフの両親と、アジモフのストラスブール時代の同郷の友人1人を勾留し、取り調べを行っている。
この事件で、「イスラム国」は13日に犯行声明を発表。犯人とみられる覆面で顔半分を隠した男がイスラム過激派の信条を表明している動画をあわせて公表した。当局は現在、この動画の解析を進めている。
国内で発生のテロ攻撃は、去る3月に南仏カルカッソンヌ市で発生したスーパー立てこもり等の事件(4人が死亡)に続き、今年に入ってこれが2件目。刃物での攻撃は、昨年10月のマルセイユでの事件(2人が死亡)に遡る。これらの3件の事件はいずれも1人の犯人によるもので、わずかな装備による計画性の低い犯行でもあり、発生の阻止は極めて難しい。フィリップ首相は12日夜に犯行現場を視察し、警官隊が短時間で現場に急行し、被害の拡大を妨げることができたと言明したが、保守勢力及び極右勢力は、政府の無策を糾弾。「Sファイル」登録者を対象にした踏み込んだ対策を導入するべきだと主張している。