今年のノーベル文学賞、受賞者決定が見送りに

スウェーデン学士院は4日、2018年のノーベル文学賞受賞者発表を見送ると発表した。発表を1年延期し、2019年の受賞者と共に発表するとした。1901年創設のノーベル文学賞の歴史の中で、受賞者がない年は3回(世界大戦のため)、発表が延期されたのは5回あるが、今回の延期は学士院内の内紛によるもので、威信の低下は避けられない。
スウェーデン学士院では、会員の配偶者によるセクハラ疑惑を契機に、内部の対立が本格化している。辞任する者も相次いで、18人の委員のうち欠員が10人に達しており、決定を下すことができない状態に陥っている。このままでは、準備作業を考えると、今年の選定は間に合わないため、延期を決めた。
問題の配偶者はフランス人のジャンクロード・アルノー氏(71)で、セクハラ疑惑のほか、ノーベル文学賞の受賞者決定に不当な影響力を行使した疑いも浮上している。残った8人の委員はセクハラ問題などの追及に消極的な姿勢を示し、辞任した委員や国民から非難の対象となっている。学士院を庇護の下に置いているカール16世グスタフ国王は、規定を改正して、辞任者の補充を可能にする(従来の規定では、死亡しないと新たな委員を選ぶことができなかった)ことを決めたが、現委員らに対する風当たりの強さを考えると、委員就任を引き受ける者を探すのは容易ではないと考えられる。