マクロン大統領、「エグジット・タックス」廃止を予告

マクロン大統領はこのほど、米フォーブス誌とのインタビューの中で、「エグジット・タックス」を廃止する考えを明らかにした。フランスにおける起業誘致を抑止する要因になるとの理由を挙げて、廃止する考えを示した。
エグジット・タックスは、資産家の外国流出を抑止する目的で、2011年に導入された。外国に課税地を移す者の保有資産について、その含み益に課税するという趣旨で、実際の課税は資産の譲渡がなされた時点で行われる。マクロン大統領はオランド前政権で経済相を務めていた当時、エグジット・タックスを批判していたが、大統領選においては、その廃止を公約には掲げていなかった。大統領は、フランスに来て起業し、成功した者に対して、外国に行く自由を認めないというのでは、そもそもフランスに有能・有望な人材を招致することができなくなるという趣旨の説明をして、その廃止を正当化した。
大統領周辺は、エグジット・タックスの税収が導入以来で1億ユーロに満たないことを挙げて、廃止を正当化しているが、この税収推計を巡っては過少評価であるとの批判もある。また、税の性質上、税務当局の負担が大きく、徴税効率の点で問題があることも、廃止論を擁護する材料として挙げられる。他方、就任以来でISF(連帯富裕税)の廃止やキャピタルゲインのフラット税制(30%)導入などを実行し、一部から「金持ち優遇の大統領」という批判を受けているマクロン大統領だけに、新たに資産家を対象にした租税を廃止するのは挑戦になる。与党内部から反対論が噴出する可能性もある。