ジュリア・クリステヴァ氏にブルガリア秘密警察との協力疑惑

フランスの著名知識人ジュリア・クリステヴァ氏にブルガリア秘密警察との協力疑惑が持ち上がった。クリステヴァ氏はブルガリアで1941年に生まれ、1966年にフランスに留学生として渡り、以来、言語論から精神分析、女権論など幅広い分野でフランスを代表する知識人として活躍してきた。同氏は最近に、ブルガリアの文学誌の役員に就任することが決まっていたが、規定により、ブルガリアの当局機関が過去の秘密警察との関係調査を行い、関連文書の開示の対象となった。なお、同当局は、1976年以前に生まれた人物について、公務員、議員、ジャーナリストに就任する場合に、過去の記録を検索し、開示する規定となっている。
3月30日に発表された開示文書によると、クリステヴァ氏は「サビーナ」のコードネームで、1970年に、左翼系の文化状況を秘密警察に報告していた。チェコスロバキアへのソ連の軍事介入(1968年)に関するフランス共産党内の反応や、左翼勢力におけるシオニズムとパレスチナ派の影響力争いの状況などを伝えていた。
クリステヴァ氏本人はブルガリア秘密警察との関係を否定しており、何者かが中傷を目的に仕組んだものだと主張している。