英国政府、対ロシア制裁を発表

4日にロシアの元二重スパイだったスクリパル氏とその娘が英国国内で毒物による攻撃を受けた件で、英国のメイ首相は14日、対ロシア制裁を発表した。外交官の退去処分など厳しい措置を発表した。
英国当局の調査によると、スクリパル氏らの攻撃に用いられたのはノビチョークと呼ばれる神経剤で、ロシアで開発・製造されたものであるという。メイ首相は13日深夜までを期限として、ロシア政府に対して説明を要求していたが、ロシア側がこれに応じなかったことから、一連の制裁措置を決めた。
メイ首相は、回答が得られなかった以上、事件にロシアが介在していたと考える以外になくなったとし、制裁措置を正当化した。具体的には、英国国内のロシアの外交官59人のうち、23人に1週間以内の国外退去を命令。首相は、諜報活動に従事していることが判明している外交官を処分の対象にしたと説明している。これだけの規模の国外退去処分は、冷戦時代の1985年以来で例がない。首相はこのほか、二国間のハイレベルの接触の停止(予定されていたロシアのラブロフ外相の英国訪問の中止など)、6月にロシアで開催のサッカーW杯への英国政府・王室関係者の訪問見合わせを決定。また、入国管理の厳正化のための法律の制定(国家敵対行為の疑いがある者に対して、入国拒否又は国境での逮捕を可能にする)も予告した。
ロシア政府はこの発表に反発。対抗して制裁措置を導入する考えを明らかにした。米国政府は国連大使を通じて英国の立場を支持。フランス政府なども英国政府を支持しているが、今後に調停に乗り出す可能性もある。