パリ首都圏の公共輸送機関での痴漢問題

3月8日付のルフィガロ紙は、公共輸送機関における痴漢問題について取り上げた。最近の調査によると、パリ首都圏では女性に対する重大な暴力事件の43%が公共輸送機関内で発生している。このため、3月5日から、公共輸送機関における女性への暴力事件に関する啓蒙キャンペーンが開始された。
ルフィガロ紙は、公共輸送機関での犯罪を捜査する警察の犯罪取締班(BLAST)の活動を紹介している。BLASTには80名の警官が配置され、私服警官2−3人がグループを組んで、公共輸送機関の乗客に混じって犯罪の摘発に当たっている。地下鉄や列車内での犯罪ではこれまではスリが多かったが、このところ強盗が増えているという。痴漢については2017年には逮捕件数は31件で、その数は横ばいとなっている。挙動不審者(プラットフォームの壁際に立って回りを見渡し、すぐに乗車しない、車両から出たり入ったりする、など)を尾行するという。特に地下鉄2、4、13号線に痴漢が集中しており、BLASTの責任者によると、欧州出身者や中国人もいるが、その大半はマグレブ系で占められる。被害者は女性では未成年から退職者まで年齢層が広い。男性に対する痴漢も増えているという。警察では被害者の同意がなければ逮捕できないとしており、痴漢が犯罪であると認識を改めるるよう訴えている。なお被害者が訴えると、犯人のDNAを採取でき、犯罪者ファイルに加えることが可能になる。