英国のメイ首相、欧州連合(EU)離脱問題で見解表明

英国のメイ首相は2日、欧州連合(EU)離脱問題について見解を明らかにした。EU側に譲歩する姿勢を示しつつ、関税同盟や市場統合に留まる可能性は否定した。懸案の北アイルランド問題については具体的な対応を示さなかった。
英国とEUは昨年末に離脱に関する大筋で合意しており、EU側は数日前に、大筋合意に基づいた合意文書案を公表していた。最大の懸案は北アイルランド問題で、英国領の北アイルランドとアイルランドの間の交易と往来を離脱後にも現在の水準に保つことを双方が約してはいるものの、その具体的な方法は明確になっていない。北アイルランドに現状と同じ制度を適用することになると、北アイルランドと英国の間に国境が発生することになり、これを回避するには、関税同盟と統一市場への帰属を続ける以外に方法がないとの議論も生じている。メイ首相は、両アイルランド間の関係を保ちつつ、英国内の国境復活もあり得ないと言明したが、具体的なビジョンは示さなかった。
メイ首相は統一市場への対応については、化学、製薬、航空の3つの分野を特に挙げて、これらについてEUの基準を厳守し、EUの規制機関の監督に服するとの方針を示し、こうした形で、案件ごとにEUとの強い関係の維持の可否を決めてゆく考えを示唆した。欧州司法裁判所の権限についても、一部の案件について判例の効力を認めてゆくことになるという見方を示した。