賃上げ圧力高まる、企業側の対応は慎重

2月20日にデロイトが発表した賃金水準に関する年次報告書によると、仏企業は全体で、2018年に2%の賃上げを予定している。前年よりわずかに高い増加率となる。賃上げ費用の3分の2は個別の賃上げとなっており、全従業員を対象にした賃上げは少数派となっている。フランスでは、毎年、賃金水準に関する労使交渉を行う義務が定められており、現時点では全体の58%の企業で交渉が開始され、全体の29%の企業で妥結した。半面、交渉が決裂した企業は16%に上る。
景気回復を背景に、従業員側では賃金引上げを求める声が高まっている。これまでは、雇用の維持を優先し、賃上げについては要求を控えめにするという対応が多かったが、最近では従業員側の強気の姿勢が目立つ。これに対して企業の側では、個別の賃金改定により対応し、全体の賃上げは最小限に留めるという対応が数年前から定着しており、デロイト調査でも、労使交渉が成立した企業における全従業員対象の賃上げ率は平均で0.48%と低いことが判明している。