マルモッタン・モネ美術館でコローの人物画特別展

パリのマルモッタン・モネ美術館で「コロー 画家とそのモデルたち」展が開催中。カミーユ・コロー(1796-1875)は風景画で有名だが、人物画も残している。エドガー・ドガ(1834-1917)などは、コローの人物画の現代性を高く評価しているが、画家本人が人物画を商品とするのを好まなかったという事情もあり、公開されていない個人蔵の作品も多く、その全貌を把握するのは難しい。今回の特別展では、60点余りの人物像を世界の美術館やコレクションから集めて展示、人物画家としてのコローの意外な側面をうかがい知る貴重な機会となった。コローの描く人物はわずかな例外を除けばほとんどが女性で、「マリエッタ、ローマにて」のような裸像や、謎めいた「バッカントと豹」のような神話風の画題、室内で描いた女性像まで幅が広い。興味深いのは、室内で描いた女性像にも頻繁に現れる水平線のモチーフ(「若いギリシャ娘」や前出の「マリエッタ、ローマにて」など)で、女性の官能的な表現が風景画に重なるようにも見える。コローの風景画を見る目を変える視点を提供する特別展でもある。開催は7月8日まで。月曜休館