マルセイユ石鹸、原産地統制呼称の認証が難航

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「マルセイユ石鹸」の原産地統制呼称(IGP)の認証取得を巡る手続きが難航している。業界の足並みが揃わず、この5日には3件目の申請がなされ、互いに争いあう事態になっている。認証主体のINPI(産業財産庁)は対話を通じた早期の決定を約束しているものの、決定が異議申し立ての対象となる可能性もあり、認証取得の行方は不透明となっている。
原産地統制呼称は元来、ワインなど農産品が対象だったが、工業製品にも対象が広げられた。最近ではリモージュ陶器などの取得例がある。「マルセイユ石鹸」の認証取得申請を最初に出したのはAFSM(マルセイユ石鹸製造者協会)で、2014年にさかのぼる。同協会はプロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏の製造者による製品の認証を求めている。これに対して、UPSM(マルセイユ石鹸業者連合)は、マルセイユ市のあるブッシュデュローヌ県内にあり、伝統の大釜による製造を行う生産者のみを認証するよう申請。さらに後追いする形で、この5日には、ASDMF(仏マルセイユ石鹸メーカー協会)が新たな申請を行った。ASDMFはナント市(大西洋岸)の業者が中心となった団体で、科学的製法を基準にした認証を行うよう要求している。
元祖・本家・本物の三つ巴の争いに発展した原因の一つは、マルセイユ石鹸の販売好調にある。市場規模は年間5%を超える成長を続けており、特に輸出がけん引力となっている。それだけに利権を守りたい業者らの思惑もあり、解決が見いだせない状況に陥っている。