マクロン仏大統領、サウジアラビアを急遽訪問

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マクロン仏大統領は11月9日、アラブ首長国連邦の公式訪問からの帰途に、サウジアラビアに立ち寄った。この訪問は当初は予定されていなかったが、前日の8日に急遽予告されていた。大統領はサウジアラビアの空港で、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した。
サウジアラビアはイランと対立しており、このところレバノン問題やイエメン内乱を巡り火花を散らしている。仏政府はイラン核合意の推進派でもあり、サウジアラビアの皇太子との会談を通じて、緊張緩和に向けて協力する姿勢を強調、仲介役となる可能性も示唆した。
レバノン情勢では、ハリリ首相がイランの脅威を自らの命に関わる問題であるとして、サウジアラビアの訪問中に突如辞任を発表。首相はその後、公の場に姿を見せておらず、イラン側はサウジによる拘束説を唱えていた。辞任の背景にサウジ政府の圧力があるのは間違いないが、マクロン大統領はサルマン皇太子に対して、シリア難民の流入などで既に厳しい状況にあるレバノンの不安定化を招くのは得策ではないとの考えを伝えたといわれる。なお、辞任したハリリ氏は12日、レバノンのテレビ局とのインタビューに答えて、辞任以来で初めて公の場で見解を表明。サウジによる拘束を否定した上で、「近いうちに」ベイルートに帰国すると言明した。
また、イランの支持を受けたイエメンの反政府勢力がミサイルを発射した件(11月4日)では、仏政府もイランの弾道ミサイル開発の脅威の傍証であるとの見方を示しているが、マクロン大統領はサルマン皇太子に対して、イラン核合意を破棄すれば、戦争のリスクや核拡散のリスクはさらに大きくなると指摘し、核合意に弾道ミサイル開発に関する合意を追加することで、平和的な解決を目指すべきだとの考えを伝えたという。大統領はまた、イエメンへの人道援助の必要性も強調したという。