「女性差別の文法規則廃止」を教員らが要求

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someoneBuffer this page

「男性が女性に勝る」というフランス語の文法上の規則を廃止するよう訴える呼びかけが7日、ニュースサイト「Slate.fr」に掲載された。小学校から大学までの教員314人が署名した。
最近、女性の存在を明示する「包摂的書字」の実践を訴える動きが活発になり、賛否両論を引き起こしているが、今回の呼びかけの発表もその延長線上にある。フランス語には男性名詞と女性名詞の区別があるが、男性名詞と女性名詞からなる名詞グループを形容詞で修飾する場合には、形容詞を男性形にして全体を代表させるという規則がある。教員らはこれを「男性が女性に勝る」という時代遅れの規則にほかならないと断じ、平等意識を育むのを妨げていると主張。この規則が規範として意識されるようになったのは17世紀のことで、明らかに女性蔑視の思想を公言する者たちにより確立されたものであり、尊重するには当たらない規則だとも主張し、それ以前、16世紀までは一般的だった「手近の名詞に一致」の慣習を復活させるなどの決定を下すよう、政府に呼びかけている。
ただ、果たして文法規則を改変すれば社会が平等になるものだろうか。近隣諸国の言語を比べてみると、イタリア語の場合はフランス語と同様の規則が原則として採用されており、スペイン語の場合は、男性形による代表がなされるケースが多いが、「手近の名詞に一致」もよく行われている。ドイツ語の場合は、Be動詞の述語となる場合には原形を用い、修飾形容詞として名詞の前に置かれる場合、複数形は男性・女性・中性とも同形であるため、フランス語のような問題は発生しない。英語の場合はそもそも男性形・女性形の区別が存在しないので、一致の問題は生じない。フランスとイタリアで女性の地位が劣り、スペインがそれより先進的で、米英独ではさらに進んでいるという事実があるなら、文法をいじる甲斐もあるだろうが、そういうようにはほとんど見えない。