EVはまだ富裕国の贅沢品

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11月1日付けの仏ルフィガロ紙は、「EVは富裕国向けの贅沢品」と題した記事を掲載した。いささか挑発的なタイトルだが、内容は欧州自動車工業会(ACEA)の調査に基いている。
今や中国が世界最大のEV市場になったが、欧州でも今年に入ってから複数の国でEVの販売が急増している。特にノルウェー、スイス、ドイツ、英国などで伸びが大きく、人気車種「ゾエ」の需要増に供給が追いつかない仏ルノーなどは嬉しい悲鳴をあげている。
ただしEVの市場シェアはまだまだ微々たるもので、2017年上半期の欧州新車市場でのシェアは1.2%に過ぎなかった。国別にみるとノルウェーでは29%のシェアを確保するに至っているが、これは例外的で、2位のオランダでは6%、3位のスウェーデンで3.6%、4位のスイスで2%、5位のベルギーで1.7%にとどまっている。またフランス、ドイツ、英国、オーストリア、フィンランド、ポルトガルの6ヶ国では0.5-1.5%。それ以外の欧州諸国ではEVのシェアはゼロに近い。
ACEAの調査によると、新車市場に占めるEVのシェアが1%を超える国々では、1人あたりのGDPが3万ユーロを上回っているという。EVは従来型の自動車と比べて価格が高いので、この調査結果には意外性はないが、たしかにEVのシェアが最も大きい4ヶ国の一人あたりGDPは、ノルウェーが6万4000ユーロ、オランダが4万900ユーロ、スウェーデンが4万6600ユーロ、スイスが7万2500ユーロと、欧州の平均を大きく上回っている。逆に、一人あたりGDPが1万7000ユーロ未満の国では軒並みEVのシェアはほぼゼロとなっている。
なお、欧州委員会は近く、2021年以降の自動車のCO2排出量目標を発表する見通しで、ACEAは欧州委がハードルをあまり高くしないよう牽制する狙いで、EVの普及にはまだ経済的な障害があることを示すこの調査結果を公表した模様。