会社による従業員のメール監視、事前に本人に通知しない場合は不可=欧州人権裁判決

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欧州人権裁判所大法廷は9月5日、経営者による従業員の私的メール無断閲覧を禁止する判決を下した。この判決は判例として確定したため、欧州人権条約に調印する47ヵ国の中には、国内法の改正が必要となるところも出ると考えられる。
裁判所は、ルーマニア人エンジニアのボグダン・ミハイ・バルブレスク氏の訴えを認める判決を下した。同氏は2007年7月13日、社内規則に反して、会社のインターネットを私的目的に利用したとして解雇された。会社側は、2007年7月5-12日の間に、同氏が親類縁者に出したメール、45ページ分を根拠としていた。同氏の提訴を受けてルーマニア国内で行われた訴訟で、裁判所は、内規の遵守状況を確認する手段として監視以外にないことを根拠として採用し、会社側の行為を適法と認めていた。欧州人権裁判所は、小法廷による審理を経て、重要案件につき大法廷による審理に進み、最終的に会社側の非を認める判決を下した。裁判所は、会社側が従業員に対して、事前に監視の有無とその性質、対象範囲を通知しておらず、監視対象となった文書へのアクセスも認められていない点を問題視。この案件においては私生活への不当な侵害があったと認めた。