デジタル・クチュール

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パリではオートクチュールファッションウィークが7月1日に開幕し、公式プログラムがスタートする2日から6日までの期間に37のメゾンによるファッションショーが開催される。注目されるメゾンはニューヨークのProenza Schouler(プロエンザ・スクーラー)や、ロサンゼルスのRodarte(ロダルテ)。オートクチュール以外のゲスト・メゾンとして、今季初めてパリでショー(厳格にはプレタポルテコレクション)を開催する。
また、世界中のファッション・ジャーナリストなどが集結し、パリが年間で一番華やかになると言われるこの期間は、新しく立ち上げられたブランドのお披露目時期でもある。
目を引くのは、デジタル技術などを駆使したハイテク・ファッションをコンセプトにするオリヴィエ・ラピドス。父親のテッド・ラピドスが創設したメゾンでディレクターアーティスティックなどを歴任したオリヴィエ・ラピドスが、メゾンを離れてから17年後に立ち上げたブランドだ。コンセプトはクチュールのそれに近いが、ファッションショーの代わりに、ホームページ上に360度のビジュアル映像を掲載する。路面店がないため注文はオンラインのみ、在庫は持たず作品は注文を受けてから制作するなどデジタル技術を駆使して現代的だ。これまでのクチュールが劇場の世界に例えられるなら、ラピドスのブランドは映画の世界と言える。ラピドス自身はパリ・クチュール組合によって創設されたモード・ファッション学校を卒業しており、伝統的なクチュール技術の伝達に余念がないが、「インターネットはクチュールの伝統的な工芸技術を広める一つのツールとして活用するべきで、金銭面でも大きな利点があります」と語っている。デジタル版オーダーメイドのドレスは平均2000〜6000ユーロであるが、完全オーダーメイドの一品物ドレスなら数万ユーロ、ダイアモンドをちりばめるなどしたらそれこそ値段はつける事ができない。