シモーヌ・ベイユ元保健相がパンテオン入り

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6月30日に死去したシモーヌ・ベイユ元保健相の葬儀が7月5日、パリのアンバリッド(廃兵院)で行われた。政界の代表者らや諸外国の貴賓などが参列した。遺族を代表して2人の息子が演説した後、マクロン大統領が国を代表して追悼演説を行い、シモーヌ・ベイユ氏と夫のアントワーヌ・ベイユ氏(2013年に死去)をパンテオンに埋葬することを決定したと締めくくった。
パリの5区にあるパンテオンはフランスの偉人を祀る聖廟。シモーヌ・ベイユ氏の死後、同氏のパンテオン入りを求める署名運動が起きていたが、マクロン大統領の素早い決定は異例で、専門家によると「(19世紀の国民的詩人だった)ビクトル・ユゴー以来で最速」という。
なお、現行制度ではパンテオン入りする人物を決める権限は大統領にあるが、遺族の承諾が必要で、シモーヌ・ベイユ氏が夫と一緒にパンテオン入りすることになったのは、夫妻を異なる場所に埋葬したくないという遺族の強い要望にマクロン大統領が配慮したもの。アントワーヌ・ベイユ氏は自らも高級官僚・政治家として活躍した人物だが、シモーヌ・ベイユ氏が当時の政界の強い反発を受けつつ妊娠中絶を合法化した際に法案策定に協力するなど、逆風の中でも夫人を常に力強く支え続けたことで知られる。ちなみに、大統領がパンテオン入りを提案したのに、遺族の了解が得られずに頓挫した前例もある(サルコジ大統領時代のノーベル賞作家アルベール・カミュなど)。
パンテオン入りには大統領が政令に署名するなど一連の手続きが必要であり、実現まで数ヵ月を要する。シモーヌ・ベイユ氏の遺体は5日、パリのモンパルナス墓地に埋葬された。