「公民役務」制度、2016年には9万人超が服務

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「公民役務」制度の2016年実績が担当機関により発表された。「公民役務」は、長らく前に廃止された兵役を念頭に置いて導入された制度で、希望する若年者に6-12ヵ月の期間で公共性のある職を経験させるという趣旨。服務者には月額580ユーロの報酬が支給される。2016年には9万2000人が同制度の下で服務したが、この数は2014年には3万5000人に過ぎず、大きく増えている。ただ、2016年の志願者は23万人に上っており、十分なポストが確保できず、ごく一部しか採用されていないという現実もある。また、オランド前大統領は、テロ対策の一環で「公民役務」をあまねく提供し、2016年には15万人を採用するなどと約束していたが、はるかに少ない結果に終わった。「公民役務」には、落ちこぼれなどで目的を見失った若者を正しい道に乗せなおす効果が期待されており、これがテロ対策として有効であると考えられているゆえんだが、適切なポストの確保に難がある点が最大の障害となっている。「公民役務」の64.5%は、市民団体への派遣という形でなされており、官公庁など公共部門による採用は、2016年に1万821人とかなり少ない。地方公共団体による採用は全体の5.8%(3646人)とさらに少ない。民間部門では埋めることができない公共性の高い事業の需要を掘り起こすことが課題となっている。
その一方で、マクロン大統領は、義務的な役務を一定の年齢の若者全員に就かせるという新制度の導入を予告しており、これとの兼ね合いがどうなるかも懸念材料として浮上している。