英議会、メイ内閣を信任

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英国の議会は6月29日、21日の女王演説で提示されたメイ首相の施政方針に関する採決を行い、賛成323、反対309でメイ内閣を信任した。総選挙で過半数割れを招いた首相は、10議席を持つ北アイルランドの右派政党「民主統一党(DUP)」から閣外協力を取り付けていたものの、信認の獲得は不確実とみられていた。そのため首相は、仏ストラスブールで欧州評議会の会合に出席していた与党議員らに27日夜にはロンドンに戻って投票に備えるように指示し、自身も訪独を早目に切り上げて帰国するなど、緊迫した情勢が続いていた。
最大野党の労働党は、警察官や消防士を中心とする公務員の給与が数年来凍結されてきたことを批判し、公務員給与を引き上げるという修正案を提案したが、28日夜の採決で否決された。一方、DUPは、妊娠中絶が禁止されている北アイルランドの女性が、他地域で手術を受けた場合に英政府が費用を負担するという内容の修正案を提出し、こちらは29日に可決された。
議会の信任を確保したことで、メイ首相が2019年春までのEU離脱交渉を率いる可能性は強まったが、政府内にはハードブレグジット支持派とソフトブレグジット支持派の対立が残っており、双方の陣営の間で均衡を保ちつつ、交渉を進めていく力が首相にあるかどうか危ぶまれている。
なお、北アイルランドではDUPとシン・フェインの対立で1月から自治機能が停止しており、英政府が設定した期限を過ぎても合意は不成立のままとなっている。