長期的な疾患、患者数の増加傾向が続く見通し

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仏健保公庫(CNAM)は5月31日、疾患別の患者数の統計と2020年までの将来予測を公表した。健保の被保険者(5700万人)の払い戻し実績に基づいて集計を行った。これによると、患者数が多い長期的な疾患は脳心血管疾患が最も多く、これに糖尿病、慢性呼吸器疾患、精神疾患、炎症性疾患が続いた。うち、脳心血管疾患は2020年までに60万人増の450万人、糖尿病は45万5000人増の410万人、慢性呼吸器疾患は34万人増の390万人、精神疾患は24万6000人増の240万人、炎症性疾患・希少疾患(エイズ・HIV感染除く)は20%増(23万4800人増)の140万人となり、いずれも人口の増加や高齢化に伴う増加ペースを上回る勢いで増加する。ただし、増加の勢いは、2012-2015年の期間に比べると鈍化するという。
全体で、これらの長期的な治療が必要な疾患の患者数(同一の患者が複数の疾患に罹患しているケースも多い)は、2015年の2600万人(被保険者の45%)に対して、2020年には58万人の増加を記録する見込みという。患者数の増加が医療支出の増加につながるかどうかは判断が容易ではなく、例えば、狭心症は患者数が増えているものの、医薬品の価格低下と入院の回避を可能とする看護師を中心とした医療体制の導入により、医療支出は減少している。逆に、薬価の高い新薬が投入されると、医療支出は大きく増加する。とはいえ、2012年から2015年には、対応する医療支出は102億ユーロの増加を記録。2015年には総額で1336億ユーロとなり、うち、一時的な入院の費用が307億ユーロと最も多く、精神疾患が193億ユーロ、がんが141億ユーロで続いた。