マクロン新大統領の当面の課題、公職の倫理向上と労働法典の改正

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14日に就任したマクロン新大統領はまず、公職の倫理向上に関する法案の策定に取り組む。6月中にも閣議決定を予定する。大統領選で共和党のフィヨン候補にまつわるスキャンダルが浮上したことを教訓に、▽国会議員が公費にて家族を採用することを禁止する、▽議員がコンサルタントを兼務することを禁止する、の2つの規制が導入される見通し。後者については、過去にも法令化が試みられたが、憲法が保障する起業の自由を侵害するという理由で、憲法評議会から違憲を認定されたという経緯がある。このため、コンサルタント業務による収入に上限を設定する(議員歳費の20%相当まで、など)方式で規制が導入される可能性がある。これ以外では、▽同じ公職を4期以上連続で務めてはならないとする規制の導入、▽経費を含めた議員歳費を所得税課税対象とする(経費としての控除には証憑が必要になる)、などが予定されている。
マクロン大統領はまた、労働法典の新たな改正を重要課題に掲げており、今夏にも労使からの意見聴取を行い、今秋に迅速な立法化を目指す方針を示している。労組側は改正に強い難色を示しているが、大統領はこれまでのところ、改正の具体的な内容はほとんど示しておらず、労使の反応をうかがいながら落としどころを探ることになる。基本的には、企業単位の労使合意により決定できる案件を増やすことにより柔軟度を高める、不当解雇の際に企業が支払う賠償金の金額への上限の設定が柱になるが、失業保険制度の改正も焦点の一つで、失業手当給付の対象者の拡大(辞任の場合にも手当を支給、自営業者も失業手当の支給対象に)と、受給者対象の検査の強化を並行して行う計画で、労使共同運営の失業保険制度の国有化が決まる可能性もある。より中期的には年金ポイント制の導入も検討課題となる。

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