ディーゼル車の大気汚染、最新型車種でも改善されず

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仏レゼコー紙は4月28日付で、欧州の新車市場においてディーゼル車のシェアが顕著に縮小していることを報じた。フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題をきっかけに、ディーゼル車の路上での実際のNOx排出量が制限値を大きく上回っていることが判明し、各国の当局も環境政策の一環としてディーゼル車への優遇税制措置の縮小に向かっている。汚染度の高いディーゼル車を市内から締め出す大都市も増えており、自動車のグリーン化を求める気運が高まる中で、消費者はディーゼル車の購入を躊躇する傾向を強めている模様。
レゼコー紙は2011年から2016年にかけての欧州各国の新車市場におけるディーゼル車のシェアの推移を分析しつつ、ディーゼルエンジンの発明者ルドルフ・ディーゼルの母国であるドイツにおいてさえ、シェアが50%を下回り、2016年には45.8%に低迷したこと、スペインでは過去16年来、ベルギーとオランダでは過去20年来の最低水準に落ち込んでいることなどを指摘している。ディーゼル車のシェアが上昇しているのはイタリアとデンマークのみだという。またディーゼル車が2016年に60%を超えるシェアを確保した国はアイルランド、ルクセンブルク、ポルトガルの3ヵ国のみとなっている。国により事情は異なるものの、ディーゼル車が衰退に向かう大勢は鮮明になってきた。
こうした情勢で、ドイツなどの自動車メーカーは排ガス浄化性能の高い「クリーンディーゼル車」の登場を強調して、ディーゼル車を擁護しているが、ルモンド紙はやはり28日付で、クリーンディーゼル車もメーカーの主張とは裏腹に制限値を上回るNOxを排出していることが確認されたと報じている。最新型のディーゼル車はEUの現行排ガス規制「EURO6」に適合しているはずだが、ドイツ連邦環境庁(UBA)の新たな調査でこうしたクリーンディーゼル車も走行距離1km当たりで平均507mgのNOxを排出しており、規制で定められた制限値(80mg)を大きく超えていることが証明された。この調査は50車種ほどを対象に屋外の通常の気温で実施されたもので、試験場よりも気温が低い条件下では最新式の車種でもNOx排出量が急増することが確かめられた。環境団体は従来からこうした問題を指摘していたが、それが当局により正式に確認された。