黒崎愛海さんの失踪事件、遺体の発見がカギ

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仏東部のブザンソン市(ドゥー県)に留学していた日本人女子学生、黒崎愛海さんが昨年12月4日から行方不明になっている事件で、黒崎さんは殺害されたと確信している捜査当局は4月10日から遺体の捜索に再び注力している。80人の警察官を投入し、憲兵隊の応援も得て、近隣の「ショーの森」を捜索している。
ショーの森はドゥー県とジュラ県にまたがり、フランスで2番目に広い森林で、捜索はジュラ県側のパルセのあたりを対象としている。
ショーの森では1月にもすでに捜索が実施された。捜査当局は当時、黒崎さんの元の交際相手で、黒崎さんを殺害したと考えられているニコラス・ゼぺタ・コントレラス容疑者(26才)が使用していたレンタカーのGPSデータに基いて、遺体が森の中に遺棄されたと推定した。
ニコラス・ゼぺタ・コントレラス容疑者は母国であるチリに帰国しており、現在は身柄を拘束されていない。報道によると、フランスがチリに同容疑者の身柄引き渡しを要求したのは「最近」になってからだという。
今回の遺体捜索に際して、警察・憲兵隊は新たな情報を得ているわけではない。捜査当局に近い筋では、広大で、携帯電話の基地局もない地域なので、IT技術は必ずしも役に立たないと説明している。捜索には憲兵隊の潜水士や警察犬なども投入されている。捜査当局は、冬季の捜索に比べて、地面が凍結しておらず、犬も長時間作業ができるなど、条件は改善されているとしている。
捜査当局に近い別の筋によると、捜査は行き詰まっており、遺体が発見されない限り、殺人罪を立証するのは難しい状況だという。捜査当局は当初の「失踪」事件を「殺人」事件に切り替えているものの、遺体が見つからないままでは、チリに容疑者の引き渡しを要求することもままならない。チリ側で引き渡しの審理を担当するホルヘ・ダム裁判官は2月に、証拠が弱いと揶揄した。ただし、遺体が見つからなくても、もしニコラス・ゼぺタ・コントレラス容疑者がフランスにとどまっていたならば、当然逮捕されて取り調べを受けたはずだと考えられる。
同容疑者はチリで、12月3日から4日にかけての夜を黒崎さんと一緒に過ごしたことを認めた上で「我々は親密な関係を持ったが、そのことで彼女が動揺していたので、自分は徒歩で市の中心街に戻った」と証言している。しかしブザンソンの捜査当局はこの証言には矛盾があると判断している。捜査当局は遺体発見の重要性を強調しつつ、今回発見できなくても、今後も捜索は続けるとしている。