食料品のコスト構造:流通業者の利益確保目立つ

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農業省の下に設置された食料品価格・マージン形成観察局は11日、2017年版の最新報告書を提出した。同局は、メーカーや流通業者における利益の水準を客観的に把握することを通じて、農業生産者と関係各当事者の間の対立関係を緩和する目的で設立され、報告書が毎年公表されている。最新版によると、食料品の小売価格は2016年を通じて0.7%上昇。インフレ率を上回る上昇を記録した。食料品の原材料となる農産品の価格は0.3%の上昇を記録。前年の2015年にロシアによる禁輸措置の影響で大幅下落を記録していた豚肉価格が、中国からの需要増を受けて著しく上昇するなど、全体に回復の兆しが見受けられた。ただ、製品により推移にはかなりのばらつきがある。また、小売価格におけるコスト構造の推移をみると、やはり小売業者の利益増大の傾向がうかがわれる。例えばボンレスハムの場合、製品1kg当たりのコスト構造を見ると、生産者が3.53ユーロ、と畜場が1.07ユーロ、メーカーが1.62ユーロ、流通業者が4.39ユーロとなっており、生産者は前年比で0.12ユーロ増、と畜場も同0.15ユーロ増を記録し、一時の深刻な不振を脱したものの、流通も0.06ユーロを確保、逆にメーカーは0.16ユーロの減少を記録した。やはり価格の低迷が深刻な牛乳・乳製品の場合も、ロングライフ牛乳1kgにつき、生産者が0.05ユーロ減の0.24ユーロ、加工業者が0.03ユーロ増の0.33ユーロ、流通業者が0.03ユーロ増の0.16ユーロと、生産者における目減りを加工業者と流通業者が吸い取って、消費者には届いていないことがわかる。