DV夫殺害のソバージュ受刑者、大統領特赦により出所

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オランド大統領は12月28日、DV夫殺害で服役中だったジャクリーヌ・ソバージュ受刑者(69)に大統領特赦を適用した。残り刑期をすべて減刑した。これによりソバージュ受刑者は同日中に出所した。
ソバージュ受刑者は数十年に渡り夫から暴力を受けた後、就眠中の夫に背後から3発の銃弾を浴びせて殺害した。裁判では、やはり父親から暴力を受けてきた実娘たちも母親を一貫して支持、弁護側は正当防衛を主張したが、正当防衛の要件である切迫した危険がなかったとの理由から、裁判所はこれを認めず、2015年12月に控訴審で禁固10年の実刑判決が確定した。弁護団は大統領特赦を求めるキャンペーンを展開、政治家や著名人らもこれに合流し、オランド大統領は2016年の1月31日の時点で、受刑者が即時に仮出所を申請できるよう、減刑不可期間の設定を解除する部分的な特赦を実施した。しかし、仮出所請求を審査する裁判所は、受刑者が犯行を十分に反省していないとの理由を挙げて申請を却下、控訴審もこの判断を追認したことから、受刑者側は再度、大統領に特赦を請求していた。大統領はこれに応じて、残り刑期のすべてを減刑する全面的な特赦の適用を決めた。
ソバージュ受刑者の事件はいわばDV被害の象徴となり、極右から左翼に至るすべての政治勢力が受刑者を支持する立場を表明していた。オランド大統領が決めた特赦は、珍しくすべての政治勢力による歓迎の対象となった。その一方で、司法官組合からは、大統領特赦の実施を司法当局の独立性の侵害とみなして、大統領を批判する声が上がっている。