バルス首相、大統領候補指名に出馬:後任にカズヌーブ氏

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someoneBuffer this page

バルス首相は5日夕、社会党が主催する大統領候補指名の予備選に出馬する意向を明らかにした。左派勢力を結集する候補になると約束した。首相は6日に辞表を提出し、カズヌーブ内相(53)が後任の首相に指名された。カズヌーブ氏はテロ対策をはじめとする治安政策の実績により、保守野党などからも評価されており、新首相候補として最も有力視されていた。
オランド大統領が出馬を断念したと発表したのを受けて、バルス首相が出馬するのは確実視されていた。首相は5日夕、長年にわたり市長を務めたエブリー市(パリ郊外)の市役所で演説し、出馬の意志を表明。様々な出身、年齢、性別の「エブリー市の市民たち」が多数居並ぶ前で演説をするという演出で、多様な市民たちの支持を得ていることを印象づけることを狙った。バルス首相は党内右派に属し、「社会自由主義」を標榜して党内左派と時に対立してきたが、出馬表明の演説では、「1980年代の古臭いやり方(サッチャー流の自由主義を指す)」に固執する保守勢力と、「欧州、そして歴史から」の決別を標榜する極右勢力の脅威を強調、左派陣営が一丸となって、社会モデルの後退を防ぐ必要があると述べて、自らへの支持を訴えた。ただ、労働法典改正法を推進するなど、バルス首相の政策運営に不満をもってきた党内左派の支持を取り戻すのは難しい。また、内相を務め、移民系テロ犯の国籍はく奪を標榜するなど、タカ派の立ち位置の首相を敬遠し、左派の支持層の一部はマクロン前経済相に流れる恐れもあり、左派勢力の糾合を狙うバルス首相の賭けが成功するとは限らない。