フィヨン元首相躍進の陰でほくそ笑むオランド大統領

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someoneBuffer this page

共和党主催の大統領候補指名の公選でフィヨン元首相が優位に立ったが、オランド大統領はこの展開に意を強くしているらしい。大統領は現在、支持率が史上最低の水準に低迷しているが、世論調査では長らく不人気だったフィヨン元首相が巻き返しを実現したことで、自分にも同じ展開が可能であることが明らかになったと見ているという。確かに、オランド大統領は、2012年の大統領選挙に向けて行われた社会党の予備選で、アウトサイダーとして勝利したが、現職大統領として自らをアウトサイダーと任じるのは、「反システムの候補」を自任したサルコジ前大統領があっけなく公選で敗北したのにも似た空々しさがつきまとう。より真面目なところでは、糾合力があるジュペ元首相ではなく、保守色が強いフィヨン元首相が出てきてくれた方が、左右の対決という構図が強まり、左派代表として陣営固めがやりやすくなるという計算はありうるかもしれない。ただ、それにしても、この形勢不利を挽回できる材料がオランド大統領には少しも見当たらず、「アンチ」という立ち位置だけで選挙に勝てると考えるのは楽観的すぎないか。大統領は12月15日までに、社会党主催の予備選への出馬の是非を正式に表明するが、共和党の候補指名が終わってから早いうちに意志を明らかにすると見られている。
その一方で、フィヨン人気は、出馬表明を行ったばかりのマクロン前経済相にはかなりの打撃となるだろう。前経済相は、ビジネスフレンドリーな政策により経済界からの支持を吸い上げることを狙っていたが、自由主義を標榜するフィヨン元首相は手強い相手となる。