米大統領選トランプ候補当選:フランスでは極右FNに勢い

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米国大統領選で共和党のトランプ候補が勝利したのを受けて、フランスでは極右政党「国民戦線(FN)」が勢いづいている。マリーヌ・ルペン党首は勝利が確定する前の時点で早々と「トランプ新大統領と米国の自由な民衆に祝辞を送る」とツイート。ルペン党首の内縁の夫で党の副党首を務めるルイ・アリオ氏も、「8ヵ月に渡る国際的なプロパガンダをものともせず、傲慢なエリートを一掃した米国の民衆を称える」とツイートし、トランプ候補の当選を祝福した。
ルペン党首は最初からトランプ候補を支持していたわけではなく、過激なトランプ候補と同一視されるのをむしろ警戒していた。トランプ候補が共和党の正式指名を受けた後、今年の7月の時点で初めて、自分が米国国民だったらトランプ候補を選ぶと言明し、明確な支持の念を表明していた。ルペン党首は特に、システムに属さない自由な人物としてトランプ候補を評価。そのトランプ候補がまさかの当選を果たしたことで、2017年春に予定されるフランスの大統領選挙でも、「反システム・反エリートの民衆代表」というイメージで、トランプ当選を追い風に、フランスでも波乱を巻き起こすべく虎視眈々と狙っている。
トランプ当選は、共和党の大統領候補選出の予備選にも影を落とす可能性がある。世論調査ではジュペ元首相が優勢を保っているが、サルコジ前大統領は、トランプ当選に力を得て、これまで以上にポピュリズム的な主張を前面に打ち出し、エリート批判に軸足を置いたキャンペーンを展開するものと予想される。大統領経験者が反システムを標榜するのもおかしな話だが、底が抜けた感のあるこのところの世界情勢を見れば、不可能なことは何もないかもしれない。ジュペ元首相を支持するラファラン上院議員(元首相)は、「英国の欧州連合(EU)離脱投票以来、理性の元に団結するという動きはなくなった。米大統領選のフランスにとっての教訓は、マリーヌ・ルペンがフランスで勝利することも可能だということだ」と述べて、今後の政局に憂慮の念を示している。