バルス首相とオランド大統領の関係が険悪に

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バルス首相とオランド大統領の間の関係が険悪になっている。バルス首相は10月27日、社会党党員との懇談の機会に、先ごろ出版された大統領の取材本の中に含まれていた大統領のコメントの数々が物議を醸したことに触れつつ、「腹立たしく」また「恥ずかしい」などと言明。これが報じられたことで社会党内で騒ぎが広がった。オランド大統領は29日に、「国を治める以外の関心事は私にはない」と述べて、暗に首相に反駁。30日には、大統領に近いルフォル農相がテレビインタビューの機会に、「今のところあるじは選挙で国民から信託を受けたオランド大統領である」と述べて、大統領の援護射撃を行った。
バルス首相は同じく30日に、訪問先のコートジボワールのアビジャンで、フランス24及びRFI(いずれも仏国営ニュース局)とのインタビューに答えて、友人であるオランド氏に対する敬意と、大統領職に関する敬意を抱いていることに変わりはないと言明。大統領に対する忠誠の念を再確認し、ひとまず事態の鎮静化を狙った。
オランド大統領に対する社会党内の最大の不満は、支持率が過去最低の水準まで低下し、大統領選ではおよそ勝ち目がない状況となっているにもかかわらず、自らの出馬の是非について、12月に発表するとの日程を改めようとせず、周囲の進言にも耳を貸さないその姿勢が原因となっている。この点で、ルフォル農相は、日程を決めるのは大統領本人だと述べて、大統領を擁護しているが、バルス首相はこのところ、大統領が出馬しない場合は自らが出馬する可能性を強く示唆しており、今回の発言も、オランド後をにらんだ足場固めとみることができる。バルス首相は実際には、オランド大統領が最終的に出馬を決めると確信しているともいわれ、そうした中であえて騒ぎを起こしているのは、オランド大統領の敗退後に政局の主導権を握れるリーダーとしての地位を確保するのが狙いと考えられる。