5Gに向けて通信機器大手の競争が加速

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仏レゼコー紙は9月14日付で、5G(第5世代移動通信システム)をめぐって通信機器大手が早くもしのぎを削り始めたと報じた。スウェーデンのエリクソンは8月末に、完全な5Gネットワークの構築に必要なコンポーネントを2017年半ばから提供し始めると予告した。またフィンランドのノキアは9月に入ってから、4Gネットワークを4.5Gおよび4.9Gネットワークに進化させることができる新製品を提示。さらに、その数日後には、通信事業者が5Gネットワークの到来を準備し、計画的な移行を実現するのを支援するために、一連の新サービスを開始すると発表した。
レゼコー紙は、5Gの標準がまだ定まっておらず、3GPP(通信仕様の標準化プロジェクト)による提案を受けて国際電気通信連合(ITU)が国際標準を決めるのは2020年以降になる見通しであることを指摘しつつ、エリクソンとノキアが今から新製品・サービスを予告して、競争を展開していることを「驚くべき」だと形容している。ただし、5Gの初の本格的試験利用は2018年の平昌オリンピックで計画されており、IT専門調査会社IDCのアナリストは、通信機器メーカーにとり5Gに言及することはマーケティング効果が大きいとみている。
エリクソンとノキアは通信事業者と共同で5Gの実証実験も積極的に進めているが、これは製品の品質改善を目的にしていると同時に、標準の決定手続きで影響力を発揮する狙いもある。また、スマホ向けチップセット大手のクアルコムなども、米通信大手と提携して、5G対応製品の開発に取り組んでいる。
一方、4Gまでは移動通信システムの導入で米国や日韓などに遅れをとった欧州連合(EU)でも、5Gの導入で挽回すべく、通信事業者に投資強化を求めて圧力をかけている。EUは2020年までに各加盟国で主要都市のうちからパイロット都市を1つ選んで、5Gネットワークを整備することを計画しており、通信事業者もこれに同意している。