オランド大統領、「テロと民主主義」をテーマに演説:大統領選を強く意識

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someoneBuffer this page

オランド大統領は8日、左翼系団体が揃って主催した「テロに対抗する民主主義」をテーマとするシンポジウムに出席し、見解を披露した。大統領選を意識し、保守陣営、特にサルコジ前大統領を批判する場面が目立った。大統領選への出馬表明は行わなかった。
オランド大統領は、テロとの戦いに我々は必ず勝利するが、戦いは長く、また厳しいものになるだろうと述べて、法治国家の原則と民主主義を尊重しつつ、テロ対策を進めると言明。フランスの理念を守ることの重要性を強調し、「フランスのイメージ、世界への影響力を守るのが私の生涯の戦いであり、今後数ヵ月、さらには数年に渡り努力を続ける」との表現で、次期大統領選への出馬を強く匂わせた。
大統領はこれに関連して、無分別なテロ対策をあれこれと提案しているとして保守陣営を批判。まだ選挙に勝ったわけでもないのに、予備選に勝てばそれで大統領になれるような浮ついた考えでいると手厳しく批判した。大統領は、一切の名指しは避けたものの、特にサルコジ前大統領を集中的に攻撃。テロ対策では「こざかしい法律議論」をしている場合ではないとするサルコジ前大統領を念頭に、「そのこざかしい法律議論の最たる推定無罪の原則とはずいぶん役に立つものだ」と述べて、前大統領が選挙資金法違反で捜査対象になっていることを暗に揶揄した。
オランド大統領は世論調査で劣勢に立たされているが、挽回の道として、タカ派の姿勢を強めるサルコジ前大統領を仮想敵に仕立てて、法治国家の原則とフランスの社会モデルの守り手となり、支持を集めることを狙っていると考えられる。それがうまくゆく保証はないが、それ以外の方法が見当たらないのも確かで、大統領は再選に向けて最後のカードを出してきた感がある。