欧州委、スペインとポルトガルへの制裁金の見合わせを提案

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欧州委員会は7月27日に開いた会合で、スペインとポルトガルの過剰な財政赤字に関する制裁手続きで、制裁額をゼロとすることを決めた。欧州連合(EU)理事会に対してその旨を提案する。
スペインの財政赤字は、2015年に対GDP比で5.1%を記録。ポルトガルも4.4%に上り、EU基準の3%を超過した。欧州委はこのため、制度の導入以来で初めてとなる過剰な財政赤字を理由とする制裁手続きの正式開始を先に決定、今回、具体的な制裁内容の提案をまとめた。欧州委は、手続きの正式開始以降に、両国が補正措置の導入を約束した(スペインが増税を、ポルトガルが支出凍結を提案)ことを評価し、制裁額をゼロとすることを決定。ただし、EU構造基金からの補助金支給の停止に関する制裁の是非については9月に改めて検討することとし、また、ポルトガルに対しては2016年中に、スペインに対しては2018年中に、財政赤字の基準を達成するよう命じることとした。
欧州委は、制裁手続きの正式開始により、加盟国の中で正統的財政運営を求める諸国の圧力をかわしつつ、規則の柔軟性を活用して、事実上の制裁見送りを決めるという形で、この問題の決着を図ったことになる。