貿易赤字が続く仏自動車産業

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7月18日付の仏レゼコー紙は、フランスにおける自動車産業の貿易収支がここ10年赤字に陥っていると報道した。仏自動車産業の貿易収支は2006年に38億ユーロの黒字を記録した後、赤字に転落。2015年に貿易赤字は過去最高の77億ユーロに達した。今年1-5月の貿易赤字も40億ユーロに達し、赤字幅は前年同期の25億ユーロから拡大。通年でも、10年連続で赤字を記録すると見られている。
仏国内での自動車生産そのものは、PSAやルノーが競争力維持に向けた労使合意を結び一定の生産量を約束したことにも支えられて増加傾向にあり、今年1-6月には前年同期比で5%増加。輸出をみても、2015年の輸出額は279億ユーロと前年比で12.2%の増加を記録するなど、回復が著しい。その一方で、2015年の自動車輸入額は374億ユーロと過去最高を記録した。ドイツからの輸入が全体の29%を占めトップ。このほかでは、スペイン(20%)、英国(7%)、イタリア(7%)のほか、ルーマニア、スロバキア、スロベニアといった国からの輸入が目立つ。PSAやルノーは仏国内で大型の乗用車や商用車を生産する代わりに、小型車の生産を南欧や東欧に移転する動きを強めており、これが貿易赤字の一因となっている。なお、仏の自動車輸出額は2015年に輸出総額の6.3%を占めたが、この割合は経済危機以前に比べて2ポイント以上縮小している。