ニースのテロ事件:政府の対応には限界も

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ニースのテロ事件の発生を受けて、オランド大統領は16日から18日を服喪の日に指定した。18日正午には1分間の黙祷が行なわれる。大統領は新たな対策として、パリ同時テロの直後に出された「非常事態宣言」を3ヵ月延長することを決定。「非常事態宣言」は7月下旬で終了するはずだったが、今週中にも国会で法案を可決し、これを延長する予定。大統領はこのほか、国民に幅広く「予備役」招集をかけることを決定。旧憲兵隊員・警官により構成される予備役を招集して任務を一部肩代わりさせ、治安維持に当たる隊員の負担を軽減するという趣旨だが、今回は旧憲兵隊員・警官だけでなく、一般市民からも希望者を募ることを決めた。このほか、軍隊を投入した国内の治安維持作戦「サンティネル」も、動員規模を7000人に縮小する予定だったが、1万人に維持することを決めた。
バルス首相は17日付の日曜紙JDDのインタビューに答えて、これからもまた新たなテロが発生して、人々の命が奪われるだろうと言明。テロが今後、長きに渡って我々の日常の一部となるのは避けられないと述べて、現状について厳しい見方を示した。首相はその上で、今回のテロを防げなかったのは政府の手落ちだとする批判が野党勢力から出されていることに触れて、無責任な発言だと応酬し、無益な論争はやめるべきだなどと述べた。
今回のテロは、「イスラム国」による犯行声明が出されはしたものの、犯人と「イスラム国」の接点はほとんど見当たらず、関係があったとしても、犯人がほぼ単独で計画し、行動したのは確実で、本人以外は計画を把握していなかった節がある。犯行に使ったトラックは通常のレンタル品であり、武器らしい武器は小口径の拳銃のみであったことから、準備段階で足がつく可能性はほとんどない。それだけに、未然に防ぐのは極めて困難な犯行であり、警察力でこれを封じ込める手立てがあるとは考えにくい。