ソシエテジェネラルのトレーダー事件:銀行側に不利な求刑に

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ソシエテジェネラル銀行のトレーダー不祥事事件で、損害賠償請求額を決めるやり直し裁判がこのほど結審した。検察側はこの裁判で、ソシエテジェネラル銀行の管理体制に重大な落ち度があったとして、銀行が犯人のトレーダーに請求できる損害賠償の金額はゼロが妥当とする判断を示した。判決は9月23日に言い渡される予定。
この事件では、同行のトレーダーだったケルビエル氏が不正な取引を行ない、49億ユーロの損失が銀行側に生じた。ケルビエル氏を被告人とする刑事事件裁判は、最高裁判決を経てケルビエル氏の有罪判決が既に確定、刑期も終わっている。最高裁は判決において、損害額49億ユーロをケルビエル氏に対して銀行側が請求する損害賠償額とするのは行き過ぎがあるとの判断を示し、賠償額決定をやり直すよう下級審に命令、これを受けて、ベルサイユ高裁にて賠償額決定のための公判が行なわれていた。
今回の裁判で検察側は、ケルビエル氏による「ソシエテジェネラルは取引について承知していた」とする主張を退けたものの、ソシエテジェネラルの側には監督体制について重大な不備があったのは明らかだとの判断を下し、銀行側が損害賠償を請求するのは妥当ではないとの結論を下した。検察側はさらに、銀行側の監督体制の不備について、その重大さゆえに、意図的な過失に相当するとの判断を提示。これが判決において追認されると、ソシエテジェネラル銀行は、この事件での損害に係り、これまでに行使した税額控除を取り消される恐れがある。同行は、この事件の損害について、過去の赤字分をその後の利益から控除するという趣旨の通称「キャリーバック」の適用を税務当局から認められており、その額は21億9700万ユーロに上る。「意図的な過失」の場合にはキャリーバックの適用は認められず、これまでの行使分の返還が命じられる可能性がある。