頭脳流出の拡大に懸念=報告書

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仏日刊紙ルフィガロによると、首相府下の調査機関CAEはこのほど、頭脳流出の現状に関する報告書を提出した。頭脳流出は今後も増大が予想されると指摘、対応を促す内容であるという。
頭脳流出に関する統計等には不備があり、実態の把握は難しいが、フランス人の純流出数(帰国者の差し引き後)は2006年から2011年にかけて2倍に増えているといい、有為の人材の流出加速がその背景にあるものと考えられている。フランスはそれでも、英国、ドイツ、オランダなどと比べて、国外移住者の比率が低めであるといい、今後も増加が見込まれる。他方、フランスでは、移民の流入により、全体では移民・移住者の流出入は人口増をもたらしているが、外国の有為の人材を誘致することには成功していない。例えば、外国居住を経て帰国するフランス人の場合、大学5年次卒業者が占める割合は44%に上るが、外国で生まれてフランスに移住する人の場合、この割合は27%に過ぎず、優秀な人材は外国に流出し、流入してくるのは「それほどでもない人々」という構図が定着しているという。
報告書は、優秀な人材の誘致により、イノベーションの振興と経済成長の押し上げに成功している米国の例を挙げつつ、人材の往来が拡大する中で、フランスでも、有為の人材を維持するための取り組みを進めるべきだと提言。英国やオランダの場合、国内で学業を終えた人材を引き止めることに成功していると指摘し、査証や滞在許可の方針を見直したり、外国の大学等に優秀な人材を奪われないようにするための税制の最適化などに取り組むよう提案した。